青山目黒ではこの度(主に)ウインドーにて川崎出身/在住で国際的な活動を展開する美術家、折元立身(b.1946)の弊廊では6回目の個展、東京では初発表の新作展を開催しますのでご案内差し上げます。
折元は90年代より2017年まで長期に渡りアルツハイマー病の実母男代(おだい)さんの介護をしながら、母を題材にしたり、関わって行くその状況そのものをコラボレーションとして膨大な作品を制作、発表していきました。
2019年10月には、その中での代表的な作品であるベートーヴェンの「運命」に合わせて母の髪の毛を逆立てたり戯れたりする映像《ベートーベン・ママ / 2012》をLondon East Asia Film Festival 2019(Tate Modern)に出品しました。
折元は展示がある度に現地に赴くだけでなく、都度手近で入手した物品で制作し、路上などでアクションを実施します。
そしてこの時もフィルムディレクターDavid B.氏の協力の元、亡き母のポートレートのお面を被り、母に扮してロンドンの路上を散歩したのでした。そのドキュメントが表題の映像《ゴースト・オブ・アートママ》です。
今回はその映像とポスターなどの印刷物を、東京の路面沿いのショーウィンドウにて展示します。言うまでもなく現在どんな店舗もいつ休業の要請、再延長を受けてもおかしくない状況です。ほんの少し前のロンドンの屋外での散歩のイベントと言う記録映像を展示するのに路面沿いのウインドーは相応しい環境です。
その他にも関連作として、その休業要請の状況により公開は左右されますが、スペース内には同じ滞在時期に制作し母宛に投函した絵ハガキのシリーズ約60点も展示予定です。
またこの時期折元は 'Steirischer Herbst ’21' Graz/オーストリアでの50年に渡る歴史的な国際学会的な現代アートフェスティバルに参加します。
お出掛け頂ける皆様もそうでない方も、どうぞ安全でご無事である事をお祈り申し上げます。
1946年 川崎市生まれ、2025年没。
1970年代に渡米し、ロサンゼルスとニューヨークを拠点に制作を行う。1980年代以降は主にパフォーマンス作品の制作と発表のために国際的に活動した。個展として、原美術館(東京、2000年)、Museum of Art Fort Lauderdale(米国)、Ikon Gallery(バーミンガム、1990年代)、Museu de Arte de São Paulo(MASP、1990年代)などで紹介されている。国際展では、第16回サンパウロ・ビエンナーレ(1981年)、第18回サンパウロ・ビエンナーレ(1985年)、第1回ハバナ・ビエンナーレ(1984年)、第8回シドニー・ビエンナーレ(1986年)、横浜トリエンナーレ(2001年)などに参加。国や文化を越えて広く評価を得た。2025年逝去。