天気の良い日中にお出掛け戴くことをお勧め致します。
この度、新人磯谷博史 (いそやひろふみ b.1978)の弊ギャラリーでは初めての個展を開催致しますのでご案内を申し上げます。
「出来事をどう数えるか」今展示の会期は無休で連続の12日間です。
磯谷はある時期に都内のスタジオ(今は亡き萩荘)に、招いてもいない小さな昆虫(蠅や蛾、蚊)が知らぬ間に寄って落ちていることに気を留めました。そして朝から夜までの制作時間12時間をきっかけに、 その迷い込んだ中から12匹の死骸を集め、琥珀に似せた質感の掌に載るほどの石の形を模した半透明の立体を制作し、同時にその創作工程を記録撮影していました。それをプリントに焼いて箱状の額に納めると、そもそもが勝手に部屋に上がり込んでいた客だった虫達が、今度はお客様をお持て成し出来る様な佇まいを帯び始めたのです。 それらは今日まで未発表でした。
12匹の昆虫から12時間で制作し、12個のオブジェクトで構成した12日間のみの企画。 これまでに5つの街で5人に振られた人が、5年に5通しかメールが来なかったと取り乱していました。10年の間、10坪の家に一緒にいるカップルが、10分がまるで10日の様に長く苦痛だったと話しあったら、10回目の別れに至りました 。 20の図書館で20時間、20冊読んで参照が得られたのはたった20文字だった研究者もいるそうです。
これらの揃えられた数字によって繋がりをもったかのように見える単位は、云うまでもなく個別のものの尺度です。 単位で測ることができても、実際は輪郭のない出来事、果たしてその密度や濃度とはどんなものなのでしょうか。出来事をどのように数えるか。 その人特有のイベントとしてご経験戴けたら幸いです。
磯谷 博史(いそや ひろふみ) プロフィール 東京芸大で建築、同大学大学院とロンドン大学ゴールドスミスカレッジ大学院で美術を学ぶ。 1978年生まれ、東京とロンドンで活動。 秋に、Kay Saatchi、Catriona Warren、Robert Dingleキュレーションによるグループショウをロンドンで予定。
1978年 東京生まれ、東京在住。
美術家。東京藝術大学建築科を卒業後、同大学大学院先端芸術表現科および、ロンドン大学ゴールドスミスカレッジ、アソシエイトリサーチプログラムで美術を学ぶ。彫刻、写真、ドローイング、それら相互の関わりを通して、認識の一貫性や、統合的な時間感覚を再考する。2017年、ポンピドゥー・センターが主催するコレクション展「The Specter of Surrealism」に参加、本年度は、森美術館での「六本木クロッシング2019展:つないでみる」に出展。現在、ポーラ美術館で12/1まで開催中の展覧会「シンコペーション:世紀の巨匠たちと現代アート」に新作の写真作品を展示中。主な作品の収蔵先に、ポンピドゥー・センター(パリ)、サンフランシスコ近代美術館(サンフランシスコ)など。