田中 功起 : PRECARIOUS TASKS #7 @ AOYAMA MEGURO

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田中 功起 : PRECARIOUS TASKS #7 @ AOYAMA MEGURO

不安定なタスク#7

黄色い布を身につけている間はある特定の社会問題(この場合は反原発)について意識し続ける

 

日時8/30(金)午後5時半頃から(後半はだらだらと飲み会になると思います)

場所青山目黒 〒153-0051 東京都目黒区上目黒2-30-6  

参加について自由参加です。途中から来ていただいても途中で帰ってもかまいません。もし黄色い布を身につけたくなく、でも様子を見守りたい人ももちろん歓迎します。

*少しお酒を用意しています。差し入れは歓迎。

*会場の様子は写真で記録される予定です。

– 七番目の「不安定なタスク」は、黄色い布を使用します。テーブルに置かれた黄色い布を参加者は切り取ることができ、その布を身につけるための安全ピンも用意ます。また、ここでは高松次郎が書いたインストラクション「台本」(1974)を介入的に再使用します。おそらく高松が当時、距離を取っていたある種の社会性/政治性を現在の日本において付加することで、別の使用法を提案したいと思っています。 黄色い布を身につけたあとのことは、参加者に委ねられています。ぼくは会場にずっといますが、参加者はご自由に出入りしてください。その場にしばらく留まるのか、それともすぐに街に出かけていくのかはお任せします。いつまでその布を身につけつづけるのか、すぐに取り外してしまうのか、ゴミ箱に捨てるのかの判断もお任せします。だれかにその布について聞かれることもあるかもしれません。それについてどう答えるのか、あるいは答えをはぐらかすのかも参加者が決めてください。 会場ではお酒を少し用意しています。あと腰を落ち着けて話せる場もあります。ちょっとした飲み会の気分で来てください。

ノート: たくさんの日本人が2011年の福島第一原発の事故以降、反原発デモに参加してきた。あれから二年以上がすぎたいまでも、毎週金曜日は、国会議事堂前で反原発デモは行われている。しかし、毎週金曜日にこのプロテストに参加することは難しいだろう、もし参加したいと思っていたとしても。ぼくたちにはそれぞれの生活があり、日々の仕事もある。それぞれの生活をしつつも、同時にこのプロテストに参加するというようなことはできないのだろうか。 ぼくはLAに住んでいるため、金曜日のデモに参加することはできない。ぼくはただその距離を感じていた。しかし、2012年に反原発デモが大きくなったときに、岡崎乾二郎さんがこうツイートしたことがある。「もしそのデモに参加できないとしても、あなたはただ黄色のTシャツを着て、どこにいてもプロテストに参加しているということを示せばいい」。黄色は、もともとはドイツでの反原発のシンボリックな色であり、日本でもそうだ。このアイデアによって、ぼくらは日々の生活をしつつも、どこにいても同時にプロテストに参加しつづけられるかもしれない。つまりこれは、その考えを日々の中で意識しつづけるということが重要であるという提案だ。ぼくたちは、日々、プロテストに参加しているということに意識的であればいい。ただそれだけで、ぼくらの毎日は政治活動となるだろう。 この日々の意識化のために、歴史的な作品をここに導入したい。高松次郎は、私たちはいかにして新鮮な目を日々のルーティーンの中で持てるだろうかということに興味を持っていた。彼のインストラクションの中に「台本」(1974)というものがある。それは、どうやって日々のルーティーンから身体と意識を脱出させることができるのかについての提案だ。ぼくは、日本での60年代、70年代の政治的な時をいまの日本にある政治的な覚醒へとアップデートし繋げるために、彼のこの普遍的なアイデアを再使用したいと思う。

参考: 高松次郎「台本・5」(1974) 「ある特定の意識内容を、できる限り同じようにくり返すことを努力し、そしてできる限り長い時間、そのくり返しを続けるように努力すること。」