森田 浩彰:End of Light(See Saw gallery + hibit、愛知)

東京シネマ1961年製作「光の技術」より

 

 

森田 浩彰:End of Light(See Saw gallery + hibit、愛知)

 

10 Mar – 27 Apr 2019

 

場所:See Saw gallery + hibit
〒467-0041 愛知県名古屋市瑞穂区密柑山町2-29
open: [水・木] 12:00 – 17:00 / [金・土] 12:00 – 19:00
close [日・月・火]
More info: http://www.seesaw-gallery.com/exhibitions/2019/1317

 

 

かつては高度経済成長期以降の世界をくまなく照らそうとする人間の欲望の象徴であった蛍光灯や白熱灯だが、LED照明の一般化、環境負荷等の問題から大手メーカーも生産をやめ急速に市場から消えつつある。それは同時に、3.11の原発事故によって最後通告を受け、社会が継続的に進歩していけるという戦後進歩史観的フィクションの崩壊とも重なる。
とはいえ、ある世代(私個人も含む)にとってはそれらは世界を見る為、理解する為の大前提となる光源だったこともまた事実である。私自身もその光のもとで一言で表せないほどの様々な活動、経験をしてきた。それが私の制作活動の大きな糧になっていることは疑いようがない。現在、それらが社会的役割を終えつつあることに関してはもちろん理解できる。しかし、存在が無意識化されるほどに生活に深く根付いたものが無くなりつつある時期にきてしまうと、その存在が突然重みを増してくる。そして少しばかり別れがたい気持ちになってしまう。
その最後の瞬間になるかもしれない現在という時間を、それらの光源のもとで培ってきた美術を使って記録する方法を探ってみようと思う。