磯谷 博史:物音(板室温泉大黒屋サロン、那須塩原市)
1 – 29 Nov 2019
会期:2019年11月1日(金)– 11月29日(金)
会場:板室温泉大黒屋サロン
325-0111 栃木県那須塩原市板室 856
WEB:www.itamuro-daikokuya.com
宿泊:板室温泉大黒屋ご予約先
・展覧会はご宿泊以外の方も、ご覧頂けます。
アーティストトーク:11月1日(金)20:00 – 21:00
音楽家 蓮沼執太によるパフォーマンス:11月26日(火)16:00 –
協力:青山|目黒
板室温泉大黒屋は、11月1日(金)から11月29日(金)まで、磯谷博史による個展「物音」を開催いたします。
磯谷は身のまわりで出会う事物をきっかけに、私たちが持つ出来事への認識や時間の捉え方について思考しています。本展示では新作を含む写真作品を中心に、被写体に付随していたであろう「音」を意識し、展示構成を決めていきました。
棚の上にある写真「事のもつれ」は、まさにその棚から額が落下する様子が撮影され、私たちの時間感覚にひとつの違和感を投げかける作品です。一方、セピア色のモノトーン作品は、カラーで撮影された写真から色彩を奪い、かつてその画像の中にあった特徴的な色を額に着彩するシリーズ。一枚の画像を形と色に振り分けることによって、写真が捉える「過去」と、着彩された物としての額の「現在」を関連づけます。
展示タイトル「物音」について作家は「被写体にかつてあった音を想像すると、静止した画像から出来事や物の振る舞いへと意識が広がる。作品は出来事で、プロセスであることが強調される。」と話しています。写真には撮影しきれなかった固有の「音」があり、そこにあった「音」が隠されていると捉えることもできるでしょう。
11月26日(火)には音楽家の蓮沼執太による本展「物音」に関連するパフォーマンスを行います。是非この機会にご高覧いただければ幸いです。
1978年生まれ。美術家。東京藝術大学建築科を卒業後、同大学大学院先端芸術表現科および、ロンドン大学ゴールドスミスカレッジ、アソシエイトリサーチプログラムで美術を学ぶ。彫刻、写真、ドローイング、それら相互の関わりを通して、認識の一貫性や、統合的な時間感覚を再考する。2017年、ポンピドゥー・センターが主催するコレクション展「The Specter of Surrealism」に参加、本年度は、森美術館での「六本木クロッシング2019展:つないでみる」に出展。現在、ポーラ美術館で12/1まで開催中の展覧会「シンコペーション:世紀の巨匠たちと現代アート」に新作の写真作品を展示中。主な作品の収蔵先に、ポンピドゥー・センター(パリ)、サンフランシスコ近代美術館(サンフランシスコ)など。
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